勝浦中学校新校舎完成

公開日 2012年11月09日

 

 改築を進めてきた勝浦中学校校舎が完成(一部外構は除く)しましたので、新校舎の一部をご紹介します。新校舎は勝浦中学校校舎改築計画に示された配置・平面・外観・内装の基本コンセプトをもとに建築しています。

 

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校舎及び教室配置
 

○学校づくりとして最適な北側校舎・南側グラウンド配置
 新校舎配置は、一般的に学校配置として最適な、北側に校舎・南側にグラウンドの配置を採用しています。校舎の影がグラウンドに落ちることなく、南側採光が可能な位置に、管理諸室を設け、明るく開放的な校舎としています。

○生徒の安全性を考慮した施設づくり
 正門・東門から生徒がアクセスする歩行者・自転車ゾーンと先生方・来校者が利用する自動車ゾーンとを明確に分離し、生徒の安全性を第一に確保できるようしています。
 また、昇降口は敷地の中央部に配置し、東西両方からのアプローチのしやすい配置としています。

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(学校正門・駐車場・武道場)                                       (校舎玄関)

 
○人にやさしいユニバーサルデザインの採用
 外構のレベル設定において、校舎1階レベルと既存体育館レベルを同じとし、段差なく往来できるユニバーサルデザインに基づいたものとしています。
 

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(武道場から体育館への通路) 


○生徒動線を考慮した明確なゾーニング
 全体の諸室配置は、生徒動線・利便性を第一に考え普通教室を中心に配置を行っています。校舎の中央部に普通教室ゾーン(1階は職員室などの管理諸室)を配置し、西側体育館に近い位置に武道場ゾーン・東側に特別教室ゾーンといったように、明確なゾーニング構成をしています。
昇降口を視認できる位置に職員室・保健室を配し、南側採光が可能で、管理しやすい諸室配置としています。

 

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(普通教室ゾーン)

 

○生徒のアクティビティを喚起する「場」の創造(勝中ステージ・交流の場・「房」)
 普通教室廻りには、学年それぞれに多目的スペースとトイレを整備し、学年毎の一体感を高め、南側の広いデッキテラス(「勝中ステージ」)が生徒のアクティビティを喚起し、多様な利用形態・多様な動線を確保し、活気ある学校づくりに寄与します。
 
 特別教室ゾーンでは、「ライティングガーデン」を取り囲む形で諸室を配置し、明るく開放的な廊下空間を確保し、「ライティングガーデン」に隣接する多目的スペースは、図書室・コンピュータ教室と共に、メディアセンターとして機能するとともに、生徒のアクティビティの中心となる空間となります。また、小さい憩い空間である「房」を随所にちりばめることによって、出会いや思い出のきっかけを創出する学校づくりを目指しています。

 

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(多目的スペース)                                              (ライティングガーデン)

 

○勝浦川や山間の自然を体感する「勝中ステージ」
 分節する校舎群に一体感を付与する「勝中ステージ」は、生徒が活動する重要なステージとして機能します。特に南側(グラウンド側)のデッキテラスは、4.7mと広い幅員とし、単なる移動動線ではなく、生徒が集い・憩い・親御御しむ空間として整備しています。

 

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 (南側デッキテラス)

 

内装
○木に優しく抱かれた学校づくり
 学校生活を送る空間として、基本的に内装材・家具などに木材を採用し、ぬくもりを持った学習空間を実現させています。
 
(県産材の利用)
・徳島県産材を内装材に多く用いています。
・外装の杉板型枠は、通常建設廃材として廃棄されますが、新校舎では型枠利用後天井材の一部として再利用し、廃棄物量の軽減を図っています。
(勝浦川の表現)
・木板貼りのランダムな割付パターンにより勝浦川の流れを表現し、勝浦川沿いに建つ勝浦中学校にふさわしい内装としています。

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(普通教室)                                                  (理科室)

 
(空間の広がりと吸音効果)
・壁などのランダム板の隙間は吸音ボードとし、壁面でも音を吸収していますが、天井のランダム板に隙間を空けることでも音の反射を抑え、上部のグラスウールなどを貼っている部分で、より一層の吸音効果が期待できます。
・天井に隙間を空けることで、面としての圧迫感が軽減され、空間の広がりも期待できます。その結果、天井内部の機器・ダクトや配線などが見えることになりますが、学校という建物が成立するために必要な部品をあえてそのまま見せることが、総合的学習の一部になると考えます。

 

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(武道場)

 

 

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(2階廊下)

 

○親御御しみのあるトイレ
・従来の中学校でのトイレは、汚い、暗い、臭いイメージが強く、いじめの場になっているケースがあります。新校舎では、生徒がトイレに自然と親御御しみを抱き、憩いの空間としても利用できるような工夫を施しています。
・各トイレの大便器の一つを木製便座とし、木製便座と従来の白色の便座を用意することで、生徒の好みに応じて自分の意思でブースを選択することができるようにしています。

・各トイレに学年別に次のような目的を与え変化を持たせています。
 

 

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(木製便座と白色便座)
 
◆1年生のトイレ<楽しくおそうじ>
 学校で乾式トイレ(清掃時に放水しないトイレ)を利用することが始めてなので、清掃方法を学び、楽しみながら掃除を行う訓練のための空間としています。

 

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(1年生トイレ)


◆2年生のトイレ<エコを学習>
 トイレの衛生器具の節水量を、1回利用、1年利用、3年利用といった期間で比較学習できるような空間とし、トイレを日常的に利用しながら、エコを体感できるつくりです。
◆3年生のトイレ<穏やかな憩い空間>
 トイレの色調をシックな色合いに押え、ホテルなどにも採用されているベッセル型の洗面台を採用することで、落ち着いた雰囲気の空間としています。

 

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(3年生トイレ手洗い)


 
なお、外構工事は平成25年1月までかかる予定となっていますので今後とも皆様のご理解ご協力をよろしくお願いします。

 

 

 

*中学校改築関係については中学校ホームページもご覧くださいhttp://www.town.katsuura.lg.jp/katsuura-jhs/

 

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