田舎暮らし初心者におススメの場所

岩佐勇毅さん(35)、章代さん(35)、亮佑くん(1歳10ヶ月)

2011年徳島県阿南市より移住

ファミリー移住子育て


自宅に設置したクライミングボードの前で

結婚当初は、勝浦町の隣の阿南市に住んでいました。家を建てるにあたって、趣味のアウトドアが楽しめるフィールドが近いこと、また阿南市内の職場に近いこと、それから土地が安いことを基準に選ぶと、勝浦町が候補に上がりました。阿南にいた頃から、勝浦町と徳島市の境界となる、中津峰山によく登っていたのですが、今住んでいる生名地区からだと、この山がよく見えるんです。それもたいへん好印象でした。

私たちの場合、不動産屋を介して新居を建てたので、土地の取得にまつわる苦労は特にはありませんでした。むしろ阿南という都市から、勝浦という田舎に移住することに、当初周囲の理解が得られなかったことが、少しあった程度です。勝浦はすごく田舎だと思われがちですが、徳島市内の中心部に出ていくのも車で30分程度と、便利な立地。私たちのように町外で働き、ベッドタウンとして暮らしている方も多いところです。近所の方も親切で、気さくに声をかけていただけますし、野菜やみかんをたくさんいただけたりします。また、町の様々な行事やお祭りに加えていただいたりと、充実した毎日を送っています。

子供が高校を卒業するまでは医療費に補助がある「はぐくみ医療」という制度があって、風邪を引きやすい子供の親としては、たいへん助かっています。都市のように遊具がたくさんあるような整備された公園こそありませんが、自然環境には恵まれているので、工夫しだいで遊び場はいくらでもありますよ。家のすぐそばに小川があって、そこで釣りをしたりするのは、子どもも喜んでくれます。ただ、当面は心配ありませんが、子どもが高校生になって町外に通学するとき、南部(阿南方面)直通のバスがないので、不便をかけることになるかな?と思います。移動にマイカーが必需品となることは、仕方ありませんが、少し不便を感じるところです。その点以外は来て良かったと思います。移住の満足度は90点ですね。

密接であたたかな人間関係や、すぐにアウトドアが楽しめる環境など、都市にないものもたくさんありますが、便利な施設や公共交通機関が弱いなど、ないものもたくさんあります。それでも総合病院やスーパーなど、暮らしに必要な施設はあります。田舎暮らしをしたいけど、本当に何もない場所は辛いなって思ってしまう、そんな私たちのような、田舎暮らし初心者にはおススメの場所ですよ。


勇毅さんは徳島県山岳連盟の理事としても活躍